2017/06/26長谷川 義一
こんにちは、住工房の一級建築士の長谷川です。
カラ梅雨で、暑い日が続いていましたが、今週は雨が続くみたいですね…
雨に降られる前に
東郷町の無料耐震診断の結果報告書が出来たので、
申込された方へ結果報告説明に行ってきました!
「無料耐震診断」といっても、報告書はとても本格的です。
図面や写真も入れると40ページちかくになります。
その一部をご紹介します。
左側は表紙と、右側に家の耐力を載せています。
今回は「0.29」という倒壊の可能性が高い判定値が出ました。
この判定値は、震度6強から7クラスの大規模な地震に対して倒壊の可能性を判定するためのもの。
1階・2階それぞれの平面のXY方向に耐力がどの程度あるか計算し、その最小値を判定値としています。
1.5以上:倒壊しない
1.0以上1.5未満:一応倒壊しない
0.7以上1.0未満:倒壊する可能性がある
0.7未満:倒壊する可能性が高い
となっています。
他のページでは、建物だけでなく地盤・地形・基礎などの診断結果も載せています。
耐震改修手法の参考図もあるので、これを用いて申込みされた方へ、丁寧にご説明をします。
今回の【耐震改修工事のアドバイス】はこうなりました。
・有効な壁の量が不足し、配置も偏っているのでバランスの良い壁の補強
・筋交いの接合金物が不足しているので、金物補強
・基礎が無筋なので、基礎の補強
・家具の転送防止対策
報告書は今、暮らしている家の『健康診断書』だと思います。
行政の無料診断を受けられるのは昭和56年以前の建物ですが、
それより新しい建物でも不安があるものも、経験上たくさんありますので
「家の前を大きな車が通ると家がグラグラと揺れる」
「強い風が吹くと家全体からガタガタと音がする」
など、心当たりのあるおうちでは、有料でも診断されてみることをおすすめします。
今の家の耐力を知っておくことも、大切と思います!!
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