Renovation45 Y様邸
Y様は以前ご自宅の1階リノベーションと耐震補強を弊社で施工したお施主様です。今回はご自宅の2階での書道教室などのリノベーションのご依頼を受けました。生徒さんの人数も増えてきた為、教室の間仕切りを取って広くすること、また長年お住まいのご自宅はお風呂やキッチンなどの機器の取替えとお風呂の位置を見直したい、外壁の交換、そして車を一台止めれたら…という具体的なご要望をお伺いして、お施主様のご希望に添ったご提案させてもらうことができました。家のデザインは、センスの良い奥様が選び抜かれました。至るところに、家への愛着と書道の世界観が感じられるぬくもりのある空間になりました。
シンプルなガルバリウム鋼板の外壁の色は奥様が大変悩まれて決められました。
墨の濃淡をイメージさせるような美しい濃いグレー。車を一台停めれる場所を確保したいというご要望から、以前は書道教室の待合スペースとしていた場所をインナーガレージに。
ガレージ内は壁を無垢の板張りにして天井を濃いグレーにすることで、スポットライトの光で温かみを帯びた色合いに浮かび上がる空間になりました。外壁の色合いと車がしっくりと馴染んでいる外観になりました。
2階の12帖の教室は生徒さんが増え手狭になったので、隣にある部屋との間仕切りを取り18.5帖にしました。仕切られていた2階の空間が一つになったので、とても解放感があります。
床は墨で汚れても分かりにくいものを希望されましたので、アカシア無垢材の着色使用で、節がくっきりと出るものを。
壁の色は側面と天井がグレー、本棚の上は黒で色の濃淡をつけています。こちらは奥様のアイディア。空間を引き締めつつ、さらに広がりを感じます。
教室を入ってすぐに流し台。こちらは墨のついた手や筆を洗う生徒さん共有スペースだからこそ、幅の広いステンレスボウルを選びました。
出入口は生徒さんでどうしても混雑するところ。スムーズに動けるように、建具にはクリアガラスをはめ、階段側と教室側と皆の動きがよく見えるようにしました。また、タモ無垢材で仕上げた建具は教室にぬくもりを感じさせます。
4帖半の和室と廊下の間仕切りを無くして6帖の和室に間取りを変更しました。和室にある扉から直接ご自宅に行き来できます。障子を閉めれば、落ち着いた和室空間になるので、ゆくゆくはお茶の教室もできるようにと考えているそうです。また、壁紙の色は教室よりも明るいグレーと天井は白にしたことで、書道教室から見ても和室が明るく浮かびあがり広がりを感じます。お部屋全体の明暗は墨の濃淡を表しているようです。
生徒さんが並んで座る長机に合わせて、ライトの位置も考えました。また、壁いっぱいのオープン造作棚は、学校のロッカーのようです。もちろん子供たちで出して片付けてができるようにしている収納棚なので、筆や墨、教本、お道具入れなど、収納する物のサイズに合わせられるよう可動棚にしました。
シンプルなトイレは木製の引き戸を。生徒さんが使うのでシンプルで清潔感を保てるように。
小学生のお子さんが元気よく駆け上がってくる音が聞こえそうな教室への階段は、以前のままのものを使い、手すりを設置しました。時を経た木の色合いが、さらに昔の小学校のような雰囲気を醸し出しています。コンクリート調のクロスともマッチしています。
《before》
《1階》
《2階》
《after》※施工対象は、塗りつぶされた部屋です。
《1階》
《2階》