Renovation04 I様邸
お母様がご高齢になるにつれて、身の廻りの事も助けてあげたいという想いが、今回のリフォームのきっかけになりました。二世帯で住まう事によって家族の絆が深まり、更には、次の世帯へと住まいが受け継がれていく事は本当に素敵な事だと思います。 こうした愛着ある住まいが強く、新しくなるだけではなく、毎日がワクワクする暮らしを送って頂けると嬉しいですね。
愛着のある住まいだからこそ残せるところは生かし、さらにはお互いのストレスを軽減する為に、間取りや動線計画に加えてお母様の今後の暮らしやすさについても何度も打ち合わせを重ねました。お母様のお部屋は水廻りに隣接した所に配置し、水廻りへのアクセスだけでなく、家族の気配も感じられる様になっています。「明るいお部屋にしたい!」と奥様。南側にダイニングとリビングを配置し、大きな窓の向こうには、ご夫婦で大切にされているお庭が広がっています。無垢フローリングの床に座り、室内で飼ってみえるワンちゃんと戯れているI様ご夫婦が目に浮かびます。
工事後のI様の暮らしは、カウンターでコーヒーを飲みながら奥様と会話をしてから出かけるのが日課になっているというご主人。そんなご主人が淹れて下さるコーヒーがとっても美味しかった事と、手慣れた手付きでコーヒーを淹れているご主人がとても素敵だったのが印象的でした。カウンターにはご自分で育てられたバラの花が飾られていたり、お庭のジューンベリーの実はジャムにしたり、そんな暮らしがI様宅にはありました。また、お母様にも変化がありました。「元気になってくれたのはいいけど、色んな事に口出すようになっちゃって困ってるのよ。」と笑いながら話す奥様。今まで外に出なかったお母様がお庭に出られたり、洗濯や洗い物など身の廻りの事を進んでされる様になったりと、以前に比べ暮らしに活力が湧いてきたというお話も聞けました。
左上 ≫ リビングボード
CDの大きさに合わせた壁付けのオーダー家具。 ご主人たってのご希望でした。夕食後のソファで好きな音楽を聴きながらくつろぐ時間は極上です。
右上 ≫ キッチンカウンター
朝はコーヒーの香りに包まれるキッチンカウンター。2人並んでコーヒーを飲むのに丁度いいスペースです。
左下 ≫ キッチン・ダイニング
ダイニング側とリビング側にどちらからでも使える飾り棚。構造上取ることの出来ない柱が隠れています。
電気配線もしてあるため、I様宅では電話やデジタルフォトフレームが置かれています。
右下 ≫ トイレ
透過の突き当たりにあるトイレは引き戸になっていて、引き戸を開けると、ホテルにあるような手洗いスペースが正面に。
そのため、普段は開けたまま。来客時に使用してもらうなど、〝暗い・汚い〟というイメージを一転させた新感覚のトイレをご提案。